毎月15日発売、月刊「食品商業」に、
「食のこころ こころの食」連載。




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(06年9月24日版)

連載は9月15日発売の10月号で無事に終了。全10回、食生活にかかわる普遍的なテーマばかりだった。

言い方を変えれば「重い」テーマばかり、ということになるかも知れない。しかし「重い」と思うとしたら、食について、日本の日常は、あまりにも狭量かつ軽すぎるからであって、これぐらいは誰でも自分の考えを持って、よい酒場やヘンな料理のウワサ話をするように、茶飲み話ていどの気軽さでできるのがトウゼンだと思う。

ようするに、いまの日本は、人間の生命も一生も、軽く扱われているということなのだ。また軽く扱うフリをしてアソブことが「粋」な生き方であるかのような風潮もある。ゲーム感覚の食べ歩きやグルメもいいが、それはやはり、人道から外れているがゆえの密かなタノシミであるという自覚の後ろめたさを多少は持ってやってもらわないとおもしろくでもないし、マジメに食品を考えたりつくったり楽しい食事を追求するのは、ますますバカバカしいことになる。そして、一方で押付けがましい説教くさい「食育」や、科学的な装いのペテンのような栄養諸リクツがはびこることにもなる。

連載の最後には、「自由に書かせていただいて感謝しています。そのわりには、他のお2人の執筆者に比較して、私の立場はややアイマイで、思い切り暴走できなかったのが心残りです。とにかく、ご愛読ありがとうございました」と書いた。

要約は、後日、順次、そのうちタブン掲載する。

(06年4月5日版)

月刊「食品商業」06年1月号から、「食のこころ こころの食」という連載エッセイを書いている。これは、毎月編集者から頂くお題について、決まった3人の筆者が書くというものだ。しかも、その筆者の、一人はスーパー業界の長老格リーダー、一人は生産者の方、そしておれは消費者寄りというか、ま、大衆食の立場であり、かつ年齢もテキトウに離れているという、三者三様の顔ぶれというのがおもしろい。

おれ以外のお二人を、雑誌に掲載のプロフィールから紹介すると。(06年4月号現在)
●清水次信(しみず つぐのぶ)さん
1926年4月三重県津市生まれ。43年12月、大阪貿易学校卒業。45年9月、清水商店設立。56年9月、潟宴Cフコーポレーション設立、代表取締役社長に就任。06年3月、代表取締役会長兼CEOに就任。99年7月、日本スーパーマーケット協会初代会長に就任。
●渡辺征治(わたなべ せいじ)さん
1965年宮城県石巻市生まれ、現住。フリーライター兼米農家。仙台でコピーライターを勤めた後、ルポを志向、代々のコメ作りも手伝う。自然と農林漁業、そのまわりの衣食住を主題に、月刊『家の光』(JAグループ家の光協会)、季刊『住む。』(農文協)等に執筆。
渡辺さんのブログ「川の畑雑記帖」…クリック地獄

●食品商業の出版社、商業界のサイト

■各号のテーマ

06年10月号 最終回のテーマ 食のこころ こころの食
06年9月号 第9回のテーマ  飢餓はこの世からなくせるか
06年8月号 第8回のテーマ  食料自給率「40%」は危機か
06年7月号 第7回のテーマ  健康「ブーム」は行き過ぎか
06年6月号 第6回のテーマ  「魚食べない」も時代の流れか
06年5月号 第5回のテーマ  「階層社会・日本」の食
06年4月号 第4回のテーマ  食を支える仕事の誇り
06年3月号 第3回のテーマ  家事労働 炊事 女と男
06年2月号 第2回のテーマ  必然か おせっかいか 食育基本法
06年1月号 第1回のテーマ  「食の豊かさ」ってなんですか


ザ大衆食トップエンテツ地位