ゑびす屋食堂

(05年4月8日版)

葛飾区立石
京成立石駅、青砥寄りガード北側すぐ



来年は、きっと入ってみる。
(04年12月18日記)

立石は、よいとろこだ。駅を出て、すぐにはクルマの広場も通りもない、人間サマのアーケード商店街だ。横丁から横丁、路地から路地へと展開する。いかにも、生きている人間が主人公というかんじの、街だ。大きなビルがない街の雰囲気もいいし。安い、いい飲み屋や食べ物屋がたくさんあるし。イチローくんのいる古書店「立石書店」もあるし。行きたい入りたい店は、たくさんあるのにナカナカ行けない。

というわけで、今年は、ゑびす屋食堂は写真だけである。この日、10月31日は、前を通ったのだが、ほかの取材で寄っている時間はなかった。歩きながら覗いただけだが、店のオバサンもいいかんじ。

来年は、きっと。そうだ、来年はここで大衆食の会をやろう。


そして、入った。
(05年4月8日記)


昨日7日、シゴトがあって、立石へ。シゴトとは、都内の路地横丁をサーベイし記事にまとめるもので、ここ立石駅周辺も取り上げることに。午後1時半ぐらいから、グルグル歩き回り、だいたいヨシかという目鼻がついた3時半ごろ、ここゑびす屋食堂に入った。

普通だと中休みの時間帯だから客は誰もいなくて、お店の男性が目玉焼きで昼めしを食べていた。おれとマコトさんは、ビールとマグロとカツオの刺身を頼み、グビグビッ、うめぇ〜。なにせ、この日は、真夏並みの暑さで、その炎天下をウロウロしたのだから、うめぇ〜がトウゼン。ビール、おかわり!

ワレワレが陣取ったのはカウンター。カウンター席は8ぐらいかな。あと小あがりに2卓。4人がけのテービル1卓。窓のほうを向いて3人ぐらい並んでかけられるテーブル1台。黒板の本日のおすすめ品は、酒のツマミが中心で種類がある。カツオ600円、マグロ700円は、安くはないな。でも、刺身は時価で変わるし、安い価格帯のものも、トウゼンそろっている。納豆、のり、タマゴもある。

ビールと、腹のたしにもツマミにもなるからと、オムライス600円を追加。皿まで、1960年代のむかしのフンイキで出て来た。

1時間近くたって、そろそろ帰ろうかという頃、スーツ姿の営業マンらしい一人が入ってきてカウンターに座りビールを頼んだ。ちょっとすると、奥からオバサンが出て来た。男性と、このオバサンで店をやっているのだろう。親子かな?

オバサンはマスクをして、花粉症らしい。話をしたいが、けっこう苦しそうなので遠慮する。とにかく、ここのサンプルは、とてもキレイに手入れしてある。コレクターが大事に集めているような。まさに「食玩」というかんじで、ピカピカいきいきしている。おみごと! 断って写真を撮る。

写真、わかりにくのだが、ガラスケースの上の前列真ん中は、ホタルイカ。よくできていて、質感もやわらかいのだ。そのバラが10コほど皿に盛られている。おれとマコトさんが、よろこんで手にとったりしていると、オバサンが、「それいくらすると思う」という。マコトさんが、「うーん、500円!」というと、オバサンは、「その3倍だよ」。うへ〜、この一皿で、1万5千円か。でも高いだけあって、ほんとうにうまくできている。

その右側は、キヌカツギ。さわってみると、これは、ずいぶんやわらかいぞ。「それは、ほんものだよ」

また来てみたい。みんな食べてみたい、サンプルケース。


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