04年12月、開店一周年をにぎやかに祝った ぷあん で カオソイ タイ料理中心の、アジアのごはんとカレーのお店 杉並区西荻窪南2−24−1 tel 03−5346−1699 中央線西荻窪駅下車 定休日=月曜日 開店時間=昼11:30〜15:30 夜17:00〜22:30 (04年8月30日記) そういえば、「ぷあん」とは「Puan」なのだが、どういう意味か聞くの忘れたし知らんなあ。これだけは目だって建物には不釣合いなほどリッパな看板には「アジアのごはんとカレー」とある。チラシには、「タイ料理中心の、アジアのごはんとカレーのお店です」と。 おれは初めて行ったとき、代々木の、いまでは有名になって大きなビルだかマンションだかの一階にあるカンボジア料理の「アンコールワット」が、おなじ代々木で約20年前の「難民」当初にやっていた店を思い出した。あそこは、ぷあんより間口が小さく店も小さかった。たしか一間半ぐらいの間口の古い二階建て木造の一階だったと思う。そこで家族で生業的に始まった。 ここ、ぷあんは、近所で魚を焼くニオイがする路地の、外装こそモルタル仕上げになっているが、築50年のシブイ木造だ。「アンコールワット」当初の店より、一階だけでも倍、2階の古いシブイ和室と板の間の個室を入れたら3倍の広さはあるだろうが、家族で生業的に始まったところは共通する。それに、なるべくカネをかけないで始めたという感じの外装やインテリアも。 が、ここが、かなりちがう、「アンコールワット」は、カンボジア難民家族が始めたカンボジア料理(もちろん「華僑料理風」のものも含んで)の店だったが、こちらは日本人家族が始めた日本人がつくる、「タイ料理を中心の、アジアのごはんとカレーの店」だ。 しかし、どちらにも共通しているのは、最近の「アンコールワット」は知らないが(WEB情報では昔と変わらないようだが)、ようするに「ふだんのめし」の店であるということだ。雰囲気もコストパフォーマンスも、大衆食堂である。 が、とはいえ、その内容はといえば、「これがニッポンのふだんのめしだ!」とはいえない。やはり、「現地」の材料が必要なのである。と、言い切りたいのだが、しかーし、そうは断言できない。いまの日本の「ふだんのめし」だって、輸入ものに頼らなくちゃ成り立たない、ということを考慮にいれると、なかなか単純には決めつけられない。しかも、ニッポン人がつくり、ニッポン人がうまいうまいと食べているのだし。 つまり、これは、ニッポンのめしの、一つの現実だろう。「高額食」であれば、なーに、そんなものは、ブルジョワの道楽で、いつまで続くかわからんし、庶民のふだんの生活には関係ないさ、といえるのだが、どうもそれではすまされないものをはらんでいるように思うのだ。もうエスニックは特別のものではなく、「中華食堂」のように日本の街角の「めし」になっていくのかも知れない。何かが、鼓動しているのだ。 ぷあんの「名物」といえばカオソイである(上の画像)。これは、土日しかない、ぷあんのオススメで、店のチラシによれば「北タイの名物料理のココナッツミルクスープラーメン」。ゴロっと鶏肉が入っているし、スープがタップリあるので、めしも注文し、かけてたべると、うまいのなんの。どうも、こういうものをたべていると、あの北海道でたべたウニは確かにうまかったが、ちょいと行ってたべるわけにはいかないし、行っても値段はなかなかのものだし、となると、こういう食事のほうが、東京では、西荻では、ふだんのニッポンのめしにふさわしいか、なーんて思ってしまうのだなあ。 カオソイだけじゃなくて、魯肉飯(ルーローハン)という天下の六本木あたりでも有名になった、台湾の家庭料理であるぶっかけめしが、スープ付で750円で、もう大満足。おれはまだたべたことがないが、カオマンガイという「香りよく柔らかく煮込んだ鶏の炊き込みご飯」という「タイの伝統料理」も750円。もちろんカレーもある。 ヨッ大衆食堂 |