秋葉原駅のミルクスタンド (2002年10月12日版) 1962年春上京したおれは、早速、新宿駅ホームのミルクスタンドのやっかいになった。なにしろ当時は、駅構内に飲食店は少なく、そのかわりミルクスタンドがあちこちにあった。一つのホームに大型のそれが二か所もあったり、そのほか改札や階段の周辺などにあった。 そこで立ったまま、アンパン一個を牛乳で流し込み、ひどいラッシュの電車にガツンと乗り込むのだった。 牛乳、コーヒー牛乳、フルーツ牛乳にアンパン、ウグイスパンなど、少ない品種だったが、それが朝食がわりになった。そういえば、リンゴジュースみたいなのもあった。 とくに朝のラッシュ時は、ミルクスタンドも混雑して注文の大声が飛び交い、殺気立っていた。東京というところは生存競争の激しいところだと、田舎から出たてのおれはしみじみ思ったものである。 そのどこにでもあったミルクスタンドだが、いつの間にか少なくなった。あまり目に付かない。どこにどれだけ残っているか調べたことはないし、通勤をしてないから、最近のミルクスタンド事情はわからない。 この秋葉原のものは、リニューアルはしているが、おれの記憶にある1960年代からここにあった。堂々と「ミルクスタンド」「パンと牛乳の店」の看板。夏の暑い日などは、この前で牛乳をグビグビッとやるのが快感なのだが。 ま、むかし、そうやってトウチャンたちは、働いたり遊んだりバカやったりしてました。もちろんいまでも、やっているひとがいるから、頼もしいです。 |