しつこく、カレーライス史

(2002年7月22日記)

カレーライス史の課題は、いくつかあるが、まず一つをあげておくと、江原恵さんが、かつてこのように指摘していることである。

カツ丼も、親子丼も、天丼も芳飯―汁かけめし、の系譜につながる。(略)そしてカレーライスも、基本的には同じごはん料理ではないか、と解釈する。

これは、朝日新聞社発行の「アサヒグラフ」1981年5月1日号より翌年10月29日まで「実践家庭美味学講座」シリーズとして連載になったうちの、「丼物」の項にある。同じ朝日新聞社から1983年に、「実践講座 台所の美味学」として単行本になった。

これ以後、何人ものひとがカレーライスの歴史について述べているが、このことについて検討がくわえられてない。おれは、それが気になっていて「ぶっかけめしの悦楽」では「芳飯―汁かけめし、の系譜」をたどった。カレーライスの歴史を語るほどのひとたちが、なぜ、このことが気にならないのか、知っていて無視しているのか、知らないだけなのか。うーむ。


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