とつぜんですが、カツカレー

(2002年6月16日記)
横丁のカツカレー

暑くなると[大衆食堂 横丁]という大衆食堂のカツカレーを食べたくなる。700円だが、揚げたてカツの、ボリュームたっぷりだ。辛いから、ついて出てくる氷入りのジョッキの水を、ガブガブ飲みながら食べる。

横丁は、合併してさいたま市に引き継がれたが、おれの故郷の六日町と姉妹都市である旧与野市地区にある。客にも新潟県人がいるし、新潟県に旅行するひとも多く、その土産物が店内に置いてあったりする。六日町の名前の入った煙草盆も、その一つだ。

ところでカツカレーだが、これは上京して初めて食べた。故郷では、冬のスキー場の食堂でカレーライスを食べることはあっても、ほかはカレーライスもカツも母がつくるものだった。どちらもごちそうであり、そのごちそうを一度につくって一緒に食べるなんてことは、盆と正月を一緒にするようなもので、ありえなかった。

だから、上京して初めてカツカレーを食べたときの気分は「豪華」というほかなかった。カツカレーの多くは、それ用のカツでサイズが小さめであるようだ。しかし横丁の場合は、まるでカツライスのカツのように大きいのである。

正直に言うと、おれはジョッキの水ではなく、一緒に生ビールを注文してガブガブやることが多い。これだと、ほかにつまみはいらないし、ちゃんと食事にもなる。カレーライスにカツに生ビール、この豪快な黄金トリオともいうべき組み合わせが、蒸し暑い日には力が湧いてよいのだ。ガツンガツンガツンとくるカツカレーだ。

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