こづち
うれしいねえ、こういう食堂が恵比寿に残っていると。
とってもいいと思うよ、街に深みが出て。
ここはもう、えびすストアとならんで、恵比寿の歴史文化遺産ですよ。

コジャレる恵比寿でイカガワシく輝く<こづち>の実力

(2001年3月8日記、2002年5月3日改訂復活)

東京都渋谷区恵比寿1-7-6

写真が手に入るまでのせるのをガマンしていたのだが、どうも、ここの写真はツキが悪い。ちょうど行ったときはカメラ持っていなかったり、このあいだうまいぐあいにデジカメで中の様子まで撮った画像は、パソコンで操作しているうちに消えちゃうし。クソッ、とにかくのせちゃえ。だれか、写真撮って送ってよ。

東京は恵比寿といえば、いまや街づくりを洋風リッチのテーマパークづくりとかんちがいしたらしい地域が目玉。ま、おれのような埼玉土民が、埼京線に乗って一直線に先端の東京人のふりをしに行くところさ。

1962年18歳の春、恵比寿駅近くの、風呂なし便所炊事場共同の三畳一間の下宿で暮らす「カノジョ」と会い、やはり恵比寿駅そばの「マーケット」とよぶ戦後ヤミ市の気分がそこはかとなくただよう、小さい商店の寄り集まり所帯の<えびすストア>で買物をしたりしたオジサンは、恵比寿でアノ頃のカケラに出会うと胸さわぎがする。

裸電球のぶらさがる<えびすストア>では、まだ、なんとなくアノ頃のカケラにふれることができる。その先、駒沢通りが明治通りにぶつかる手前、角が吉原靴店の大きな道路がある。その靴屋はアノ頃も、その辺にあった。かっての木造の粗末な店はコギレイなビルの一階におさまっている。そこは生活の臭いのしみついたアーケード商店街だったのだが、にぎやかでもヒトのニオイのしないビル街にかわった。

そのならびで、<こづち>がアノ頃の「めし屋」というスタイルで営業しているのだ。

クサイぞクサイぞ。大衆の香がするぞ。暖簾や看板メニューなど、あくまでもゴリゴリの大衆食堂だ。カウンターのなかのオヤジ、オバサンまで今日的エビス人種とはちがう。そして、いつも混雑している。やはり、こういう食堂は必要なのさ。

主な客はパワフルな普通の男たち。ガツンガツンとめしをくっている。じつに頼もしい。なにしろ、ここのめしのボリュームはすごいからな。それを二人前も食べていくワイシャツネクタイのひともいる。そうやって日本経済を支える労働があるのだ。

ここが、ここも、恵比寿なのだ。そこで、オジサンはアノ頃の感傷も胸さわぎも忘れ、めしにかぶりつく。これが、これも、オジサンの現実なのだ。感傷よりめし。いや、ビールも飲んでます。

パワーのない男は、ここのめしを食べるべし! もちろん「いかがわし度3」だ。

さあガツンガツン食べよう。もちろんボリュームたっぷり。これがこづちのメニューだ!(ほかにもあるよ)

日替わり定食(昼のみ)480円

とんかつ定食750円
肉生姜焼き定食730円
チャーハン並350円 大580円
カレーライス並350円 大580円
肉やさい炒め480円
肉ニラ炒め480円
レバニラ炒め480円
やさい炒め380円
やきうどん500円
肉入りやきそば450円
やきそば400円
やきうどん500円
あじフライ250円
いかフライ250円
めんちかつ180円
コロッケ180円
オムレツ370円
ハムエッグ370円
目玉やき300円
玉子やき260円
やきハム170円
いかやき320円
さんまひらき320円
あじひらき280円
さけ280円
サラダ260円
肉どうふ180円
冷奴140円
とん汁280円
いか塩辛150円
梅干80円
やき海苔80円
玉子60円
納豆60円
お新香130円
ライス小200円並220円大250円
みそ汁100円

ビール600円
酒400円

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